みなさん、毎日楽しく生きていますか?
毎日が忙しすぎて、楽しく生きているかなんて考えるのを忘れている方も多いのではないかと思います。私も最近、育児やら仕事やら毎日バタバタしているうちに毎日が過ぎていくので、楽しく生きているかなんて考える暇もありません。
でもふと「子供には幸せな人生、幸せな毎日を送ってほしいな」と思った時に、この本の存在を思い出しました。
5年ほど前、初めて読んだときの感想は「私もイタリア人になりたい!!」でした。なぜなら、日本人よりイタリア人はよっぽど人生を楽しんでいるように思えたから。
当時は自分と照らして読んでいましたが、親になった今は「子供には楽しい人生を送ってほしい」と思うことが多くなり、この本にヒントがあるのでは?と改めてこの本を読みたくなりました。
そして読みました。やはり何度読んでも面白い!そして何度も思う…私もイタリア人になりたい!!と。そしてイタリア人の思考は毎日を楽しく生きるためのヒントになると強く思いました。
そこでこの記事では、この本から学んだ、日本でも使える人生を楽しく生きるための考え方5選をご紹介します。
人生を楽しく生きるための考え方 5選
私が選んだ、人生を楽しく生きるための考え方は以下の通りです。
- 「今」を最優先する
- 仕事は人生の一部と考える
- 短所は直さない
- みんな友達
- 自分の常識を人に押し付けない
以下、順番に説明します。
1. 「今」を最優先する
本書内には、ワインガイドをしている日本人の著者とイタリア人のAさんが、ローマからトスカーナでの20時の夕食に向かう時のエピソードがあります。私の一番大好きなエピソードです。
①11時出発予定だったのに、Aが妻と喧嘩して1時間遅れ、12時出発に。Aいわく「道中ゆっくり昼食を取っても18時にはホテルにつくから、20時の夕食には全く問題なく間に合う」とのこと。
②車の渋滞で想定以上に時間がかかったのに13時半にAが「どこか近くの美味しいレストランを探そう」と言い出す。
③イタリアのランチは最低2時間かかるのでやめよう、と著者は説得する。
④Aは「レストランの主人に頼んで軽めのランチにしてもらえば早く済むから大丈夫!」と答えてレストランへ。
⑤結局前菜、プリモ、メインとしっかり3皿食べ、ワインも飲んで店を出たのは15半過ぎ。
⑥Aが「いま飲んだワインの生産者が近くにいて、訪問できるし、直売りもしているそうだから様子を見に行こう」と言い出す。
⑦「夕食に間に合わなくなるよ」と著者が言ってもAは「ちょっと覗くだけ」と答え、結局ワイナリーを訪ねる。
⑧沢山試飲が出せれ、お土産のワインもたくさんもらって17時頃にワイナリーを出る。
⑨Aが猛スピードで車を飛ばし、40分遅れで夕食会に到着。
⑩結局他のメンバーも遅れていたので、結局遅刻したことにすらならなかった。
日本人なら、出発予定時間を1時間すぎた段階で「おい~なんで1時間も遅刻してくるんだよ~」みたいな感じになり、渋滞で遅くなったら「昼は車内でコンビニのおにぎりでもたべるか」となり、目的である20時の食事会に余裕をもって到着するでしょう。
が、イタリア人であるAさんは目的を忘れて「ランチ~!」「ワイン~!」と寄り道を楽しんでいます。そのたびに「おいおい、今日は夕食会に行くのが目的なんだぞ!」と著者は思うわけです。しかしAさんのおかげで著者は、新しいレストランも知れて美味しいランチも楽しめ、素敵なワイナリーも発見できるというラッキーな体験をし、しかも夕食会にも間に合ったわけです。もちろん、40分も遅れても間に合ったと言えてしまう特殊環境ではありますが…。
日本人は夕食会だけ、イタリア人はランチ+ワイナリー+夕食会…あれ?なんかイタリア人得してない??と思うわけです。二兎負うもの…三兎得てる!!みたいな。
よく「今」を一番大切にしなさい、とか言うけれど、それって大体の場合「今=今日」くらいのイメージじゃないでしょうか。でもこの話を聞くと「今=この瞬間」を大切にしよう、と思わされます。たまには、今この瞬間にある誘惑に負けてみるのも良いでしょう。
2. 仕事は人生の一部と考える
著者によると、イタリア人は「いつでも仕事し、いつでもサボる」という特色があるそうです。
例えばレストランでもお店の人がおしゃべりに夢中で客が呼んでいるのに気づかないことも良くあるんだそう。しかもそのおしゃべりに客も一緒に加わってしまうこともあるんだとか。逆にプライベートな時間に仕事が割り込んでくることにもかなり寛容なんだそうです。
日本では仕事中の私語は慎むべきだし、近年では国をあげてワークライフバランスの目標を掲げたりしているし。イタリアの労働環境とは全く異なります。しかし、私はここでも見習うべき考え方があると思っています。
それはズバリ「生きるために働く」のではなく「働くことも含めて生きることだ」というマインドを持つことです。言い換えるなら「友達と遊ぶ」「家族とご飯を食べる」といったプライベートのアクティビティの一つとして「働く」が入ってくるイメージです。
「友達と遊びたくないなら断ればいいじゃん!」という感覚と同じように「仕事がつまらないならやめればいいじゃん!」という感覚を持つこと。家族がいる方はこの感覚を持つことは難しいとは思いますが、仕事がキツくて体調を崩したら…仕事が辛くて死にたくなったら…元も子もありません。極論、もし仕事が辛くて毎日が楽しくないなら、それって仕事する必要ありますか?自分が身を滅ぼして家族のために稼いでくることを、家族は望んでいますか?と言う話です。仕事しないで少し貧乏になっても、そっちのほうが毎日楽しいなら仕事はやらなくてもいいんじゃない?もっと楽しいと思える仕事が見つかるまで少し休んでもいいんじゃない?と。
日本人は子供のころから「途中で投げ出したらいけません!」なんて言われて育っているもんだから、どんなに仕事が辛くてもやめることは逃げること、逃げることはダメなこと、と考える人が多いです。しかし「仕事は人生の一部」と考えると、続けるもやめるも選択は自由、人生の25%くらい仕事をしようか、なんていう柔軟な考え方ができるようになります。そうなると今より楽しい毎日、楽しい人生が送れるようになるでしょう。
3. 短所は直さない
日本って底上げ教育ですよね。なのでみんな短所は直すべきだと考えています。でも短所を直すことって大変だし、本人にとってはものすごいつまらない事ですよね。
イタリアでは短所は直さず長所は大切にするんだそう。「短所も含めて個性」とみなされる上、短所を上回る長所を見つけて評価するのが上手なんだとか。例えば「いつも遅刻するけど必ず素敵なレストランに連れて行ってくれるから」といった具合に。この考え方とっても素敵ですよね。
自分や他人の短所ではなく、長所に目を向けてそれをお互いに褒め合えたら、今より絶対に楽しい人生になりますよね。
4. みんな友達
イタリア人は友達の友達はみんな友達。疎遠でも仕事仲間でもみんな友達。なんだそう。
そして友達にはなんでもお願い事をしてみる。「先日の講演を聞いて大変感銘を受けました。今度うちでも講演してください。残念ながらギャラも交通費も出せませんが。」という具合に。そんなこと言われたら怒るの通り越して笑っちゃいますよね。それ赤字やん!みたいな。でもイタリア人は相手に失礼かな、とか断られたら恥ずかしいな、なんて考えずにダメもと精神で果敢に挑戦するんだそう。だからもし断られても相手に腹を立てることもないんだとか。
しかもこうしたダメもとでのお願いは、かなり寛容で親切に対応されることが多いのだそう。著者曰く、自分も同じような依頼をしているので「明日は我が身」と思っているからではないか、とのこと。なにそれ、イタリア人めっちゃいいヤツじゃん!
日本人の場合Yesと言ってもらうために、そんなにする必要ある?ってほど根回ししたりしますよね。誰かに何かをお願いする時には、お願いできる関係か、お願いできる範囲かを考えてからアプローチします。
でもよく考えてみてください。めっちゃ疎遠の高校時代の友達から連絡があって何かお願いされたら「そんなに仲良かった訳じゃないのに、私を思い出して連絡してくれたんだ!?」とちょっと嬉しくなりませんか?(お願い事をOKするかは置いといて。)全然親しくない仕事相手から「今度彼女にプロポーズしようと思ってるんですけど、いいお店知りません?」とか言われたら「そんな重要なお店を私に聞いてくるなんて頼ってくれてるのかな?」と嬉しくなって、プロポーズ成功してほしい!と一気に親近感わいてきませんか?
私は人見知りなので、人の懐に入るのも得意じゃないし、ましてやよく知りもしない相手に何かをお願い事をするなんて絶対にしないのですが、逆の立場で考えたら「人へのお願いは相手との距離をつめる手段の一つなのかも」と気づきました。しかもダメもとのお願いですから、もしも万が一OKされたらめっちゃ嬉しいし「この人との関係を大切にしよう」と思えますよね。初めは少し強引な「みんな友達」精神でも、その行動から関係を強くしていく・・・これってすごく素敵なループじゃないですか!
頼られたことによる喜びや、無理だと思っていたお願い事を承諾してもらった喜びを感じることで、今よりも有意義で楽しい毎日を送ることができる。そんな力が「みんな友達」精神にはあると確信しています。
5. 自分の常識を人に押し付けない
例えば大抵の日本人は「時間は守る」ことは常識だと認識しており、自分も守るしそれを他人にも求めています。だから決められた時間に電車が来なかったら「なんで来ないんだ!?約束に間に合わなくなる!」とイライラしたり、相手が約束より1時間遅れで到着したら「デートプランを用意してきたのに台無しじゃないか!」とイライラすることもあるでしょう。ひどい場合、遅刻のせいでデートの最後までイライラを引きずる人もいますよね。
でもイライラしたところで事態は全く改善しませんから、デートプランを見直す・デートまでの気持ちを高めておくといった、今できる最善に集中する方が理にかなっています。
確かに日本では時間を守らなければ信用問題に関わる場合もあります。常識と言い切ってもいいでしょう。しかしこうした一見常識だと思われるものでも、相手にとっての常識ではないかもしれない、と言う考えを持っておくことが重要なのです。
例えば、自分自身は遅刻しないように気を付けている。が、それは皆の常識ではないので、もしかしたら相手は遅れてくるかもしれない。そう考えておけば相手の遅刻は想定内なので「やっぱりね。遅刻すると思ったわ。」と心の余裕が生まれて無駄にイライラせずに済みます。そして今できる最善に集中できるわけです。
自分の常識を押し付けないことで想定外を想定内に変え、それをうまく切り抜けていければ「あの代替プラン最高だっただろ?」なんてアクシデントでさえも楽しめるようになるでしょう。前よりも毎日が楽しくなっていくこと間違いなしです!
まとめ
今回は私の大好きな本「最後はなぜかうまくいくイタリア人」から学ぶ、毎日を楽しく生きるための考え方5選を紹介しました。
どれもイタリア人ならではの考え方ですが、このマインドを日本人も見習えば毎日をもっと楽しく生きられるでしょう。私も今日から実践します!皆さんもやってみてくださいね。
またこの本には、ここでは紹介しきれなかったイタリア人の素敵な特性がふんだんに書かれているので、良かったらチェックしてみてくださいね。
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