たとえ私立小お受験で落ちても、決して落ち込む必要がない理由

お受験で失敗しても子供の未来は明るい!その理由とは? 自己発見/開発

お子さんを私立の小学校に入学させるべく子供を塾に入れ、時間もお金も掛けてお受験に備えてきたママ・パパ。お受験は子供だけでなく親も大きなストレスを抱えて挑んでいるケースが多いですよね。それにも関わらず、希望の私立小学校に合格できなかったら…本当にショックですよね。

中には、自分のお子さんを否定されたような気持ちや、今までの努力を全て否定されたような気持になってしまい、なかなか立ち直れない親御さんもいらっしゃるでしょう。

今まで合格を目指して親子二人三脚で頑張ってきたのに、このような結果になって、今後どのように子供に接してよいのだろうかと悩んでいる親御さんもいらっしゃるかもしれませんね。

しかし私立小学校出身である私としては、例えお子さんがお受験で落ちてしまっても、あまり落ち込む必要はないと考えています。むしろあなたのお子さんは人生を通して見てみると、合格した子よりも成功する可能性を秘めていると思います。なので、お子さんの可能性を信じて接していただきたいと思っています。

そこで今回は、私立小学校出身者が考える、たとえ私立小学校のお受験で落ちてしまっても落ち込む必要がない理由、並びに今後の子供の接し方について、解説します。



私立小学校のお受験で落ちてしまっても落ち込む必要がない理由

理由は以下の3点です。

  1. 尖っているモノを持っている証拠だから
  2. コネクションが無いと合格しにくいから
  3. 子供に時間とお金を有効に使えるから

以下、順番に解説します。



1. 尖っているモノを持っている証拠だから

想像してみてください。もしあなたが私立小学校の教員だったら…どんな生徒を合格させようと思いますか?

私だったら、こんな生徒を合格させます。

  • 自頭が良さそうな子 (将来、良い大学に合格して学校の実績を高めてくれる)
  • 先生の言うことをきちんと聞ける子
  • (どんなルールであっても)決められたルールをきちんと守れる子
  • 輪を乱さない子
  • 学校の方針に口出しをしなさそうな親を持っている子

だって、私立小学校で学級崩壊なんて絶対許されないですし、そうでなくても何か問題が起きたら大変です。

それに学校には守らなくてもいいんじゃない?というような不必要と思える規則(髪ゴムの色、持ち物等)があったりします。そうした規則に対して「このルールはなぜ守らなくてはいけないのですか?」「じゃあ、このルールは…?」なんてイチイチ疑問に思うような子、面倒ですよね?(笑)

大人に「ダメよ」って言われたら「なんでダメなの?」と言わずに「ハイ!」といえる子の方が、先生としては都合がいいわけです。

そう。一言で言うと、 お受験 では先生にとって都合の良い子が合格しやすいのです。特に私立は国公立と違って税金が使われていませんから、より自由に自分の生徒を選定できます。

断っておきますが、私は私立小学校の先生や合否方針をディスっているのではありません。私立小学校の先生の立場なら、絶対にそう考えるはずだし、学校としては生徒を選ぶ権利があるわけですから。ごく自然な考え方です。

しかしこれからのAI時代を生きなくてはならない子供達。大人になったときに本当に必要なのは、大人(上司)の言うことを良く聞ける力でしょうか?ことなかれ主義で自己主張せず、とりあえずイイ大学に入れる子でしょうか?違いますよね。

そんなことより、子供たちの時代は疑問を持つ力や、思考力などの方が重要になります。
疑問を持つことって、簡単なように思えて実は難しいですよね。私は思考停止でポーっと学生時代を過ごしてきてしまったので、海外留学なんて考えたこともなかったです。大学に進学して日系大企業に勤められたら親も安心するだろうし、それが最良の進路だと信じて疑いませんでした。しかしきちんと考えたら少子高齢化が進んでいる日本経済の衰退なんて想像できたわけで。世界の中でもインフレ率の低い日本に明るい未来があるとは思えません。となると海外を視野に入れた進路は当然考えなければなりません。でも学生時代にはそんな疑問を持って考察することができなかったのです。

私立小学校受験に失敗したということは、ただ単に先生にとっての都合の良い子ではなかっただけです。むしろ合格した子に比べて何かしら尖ったものを持っていたと言えます。その「尖ったもの」というのは子供の世代にとっては特に重要なものです。

もちろん各小学校には定員があるため、紙一重で合否が分かれることも多いでしょう。しかし不合格だったということは、他の子に比べると少し尖ったものがあったからではないでしょうか。

なので、落ちたからと言って決して落ち込む必要はありません。言うなれば、私立小学校に落ちた=尖ったものを持っていた、ということであり、合格した子よりも将来成功をつかむ素質があると言えます。



2. コネクションが無いと合格しにくいから

私立小学校出身者から見ると、驚くほどに兄弟(姉妹)そろって入学しているケースが多いです。また親が当小学校出身であるケースも非常に多いです。

これも学校の立場で考えたら、ごく自然なことです。

既に兄弟が在学しているなら、学校側はどんな家庭環境かある程度わかっているわけですし、上の子の素行・学力をもとに、下の子も大丈夫だろう、と判断できます。学校にとっては安全パイなのです。

また親が当小学校出身の場合も、学校側は家庭環境はそんなに問題ないだろうと想像・判断できます。こちらも学校にとっては安全パイです。
それに私立小学校は先生のローテーションがないために、親の在籍中に新任ホヤホヤで入ってきた先生が、30年後の子供の時代ではめちゃ偉くなってたりするんですよねw
で、事前に母校訪問して「先生、ご無沙汰してます!今年はうちの子が貴校を受験させていただきます♡」とか根回しされたら、もう他の人は勝てないですよね。

またどちらの場合も当然、親が学校の内情をよく知っているわけですから「入学してみたら思ってたんと違う…」といったミスマッチも起きません。そのため学校側も安心して合格を出せるのです。

私の通っていた私立小学校には、4月生まれの子から3月生まれの子までまんべんなく通っていました。これはある程度生まれ月が考慮されたうえで合否を出していると考えられます。となると、子供の生まれ月の周辺に、コネあり受験生が多ければ多いほど必然的に合格しづらくなると言えます。

こうした現実は非常に不公平感がありますが、仕方のないことです。コネがあるかないかで、合否結果が大きく異なってくることは、この世界ではよくあることです。言うまでもなくこれは子供が優秀か否かなどとは全く関係がなく、もはや運の世界ですので、落ち込む必要は全くありません。




3. 子供に時間とお金を有効に使えるから

私立小学校に通うとなると、通学時間は往復で1~2時間かけるのが一般的ではないでしょうか。宿題もたんまり出たりしますよね。また学費も年100~150万程かかります。これは子供と親の資源(時間・お金)を投じていると言い換えられます。

例えば1日、プラス3時間あったら何ができるでしょうか?友達と遊べる?家族と過ごす時間が長くなる?本を読める?絵を描ける?習い事を増やせる?スポーツができる?結構なんでもできますよね。

年間100万円あったら何ができますか?家族旅行?プチ留学?習い事を増やせる?これまた色々出来ますね。

子供の人生を考えると(長い目で見ると)、子供の時間も家庭のお財布も6年間パツパツで過ごすより、子供にいろいろな経験をさせてあげる時間的・金銭的余裕がある方がプラスになると思いませんか?

きっと、あなたはお子さんの将来をじっくり考えてお受験をさせるという選択をされたと思います。その選択をされている時点で、誰よりもお子さんを大事に思い、お子さんの幸せを願っていることでしょう。そうであるならば、お子さんの幸せをサポートしたいならば「子供が迷わないようレールを敷いてあげる」ことから、「子供が進める選択肢を増やしてあげる」ことへと思考転換してみてはいかがでしょうか。



今後の子供との接し方

とはいえ、今まで二人三脚で挑んできたお受験。にもかかわらず不合格となってしまったら、親子共々どうしていいかわからない、という方もいると思います。

子供は子供ながらに、親の期待に応えられなかったこと、親をがっかりさせてしまったことに罪悪感を抱いているはずです。なので、親が落ち込んでいる姿を見せないようにしてください。上にも記載した通り、運の要素が強すぎるわけで、合格できなかったのはあなたのせいでも、あなたのお子さんのせいでもありません。それを念頭においてくださいね。

その上で、以下のように接してあげてください。

  • 子供の自己肯定感を高めてあげる
  • 子供の選択肢を広げてあげる
  • 子供が希望するなら編入も視野に入れる



子供の自己肯定感を高めてあげる

もしかしたら、親の期待に応えられなかった自分はダメな子だ、と感じてしまうかもしれません。でもそれは違う。上に記載したとおり、お受験には運の要素が強いわけで。だから「あなたにとって残念だったかもしれないけれど、それは決してあなたのせいではないよ。」と伝えてあげてください。

またこの幼さで、ここまで頑張ってこれたのは本当にすごいことです。今までの頑張って来た過程を褒めてあげてください。

私は「自己肯定感を高めれば何者にでもなれる」と考えています。
自信ゼロで上司にも恵まれなかった社会人新人時代に「自分は何の役にも立たない人間だ。会社の中で底辺だ。」と思っていた私が、その後予期せぬ社内異動を経て素晴らしい上司や能力を高く評価してくれるお客様に出会って自己肯定感を高められ、会社の売上に直接貢献したり、海外MBAの取得に挑戦するに至った、その一連の経験からくる考えです。

逆に言えば自己肯定感が低いと自分が情けなくなって挑戦する意欲は出ないし、当然その先には成長はないし、何より毎日が楽しくありません。幸せになるためには自己肯定感を高めることが必須です。とにかくとにかく、自己肯定感を高めてあげてください。



子どもの選択肢を広げてあげる

あなたは、お子さんの将来の幸せを願ってお受験という選択をしたと思います。では、お子さんの将来の幸せとは何でしょうか?

例えば仕事について考えてみると、天職と言えるもので稼げたらそれはきっと幸せですよね。

天職とは「好きなこと×できること」で稼げることです。しかし私が今まで会ったことのある会社員の中で、天職に就けていると言っていた人は数人しか知りません。芸能・芸術の世界等であれば天職についている人ばかりでしょうが、一般企業の会社員ともなると天職に就けている人は圧倒的に少ないのです。

これは自分自身の「好きなこと」も「できること」もわかっていないことと、稼ぐことについて考えたことがないことが原因だと私は思っています。

例えばダンスなんて今までやったこともなかったけど、やってみたらすごい楽しいし、他の人が簡単にマネできない表現力を持っていた、とか他の人が持たない創造性を発揮できた、なんてことがあるかもしれませんよね。でもダンスをやったことがなければそんな自分にも気づけないわけです。だからこそ自分自身が好きなこと・嫌いなことを理解して、できることを増やしていくことは非常に大切です。

そのため、お子さんには様々な経験をさせて自分自身の理解を深めるよう促してください。

更に、子供には「お客さんにお金を払ってもらう」ためにはどうしたらよいかを考える訓練をさせるべきです。
お金の話イコール「いやらしい」とか「はしたない」とか、そういうイメージがあることもあり、子供とはあまりお金の話をしない、というご家庭も多いと思います。しかし社会に出たら誰もが稼ぐ必要が出てくるわけですし、この世の中には一見稼げないと思えてもやり方次第で稼げることも多いです。いわゆるマーケティングの力ですね。

例えばお子さんが絵を描くのが得意な場合、絵を描いてお金を稼ぐためにはどうすべきかを一緒に考えてみてはいかがでしょうか。SNSを使って知名度を上げて、有名アパレルブランドにアプローチするとか、NFTアート(唯一性の証明つきデジタルアート)として売ってみるとか、オリジナルの絵のグッズ作成サイトで売ってみるとか。

そのようにして、将来の選択肢の幅を広げてあげると良いでしょう。



子供が希望するなら編入も視野に入れる

小学校受験と言うのは、基本的には子供の希望と言うより親の希望で挑戦することが多いと思います。しかし小学校入学後、本人がどうしてもこの私立小学校に通いたい、と希望する場合は、編入を検討してみてもいいと思います。

ただし、親の希望で編入を検討するのはやめるべきです。あくまで「本人が希望する場合」挑戦させてあげてください。



まとめ

この記事では、私立小学校のお受験で落ちてしまっても落ち込む必要がない理由について解説しました。

運の要素が強い私立小学校のお受験。たとえ失敗しようが、子供の長い人生においては、あまり関係ありません。親ができることは今までと変わらず、お子さんのポテンシャルを信じてお子さんの幸せを願い、サポートすることです。

気持ちを切り替えて、今まで思い描いていた方法とは別の方法で、お子さんをサポートしてあげましょう。



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